ウツボカズラ(ネペンテス)の育て方・種類・品種【食虫植物】

ウツボカズラ(ネペンテス)の育て方・品種・種類等。

ウツボカズラとは

ウツボカズラ(Nepenthes/ネペンテス)とは、スマトラ島、ボルネオ島、マレー半島、シンガポール等に広く自生しているトラップ式の食虫植物。ハエトリソウと同じぐらいの人気・知名度を誇っている。

一般的なホームセンター等で見かけるひょうたん型ウツボカズラは、ネペンテス・アラタという品種です。

ウツボカズラの捕虫袋

ウツボカズラ(ネペンテス)の捕虫袋の内部は消化液が溜まっており、落ちた虫を消化吸収しています。ネペンテス・メリリアナのように捕虫袋がでかいサイズになると、ネズミ等の哺乳類が入っていることもあるようです。

ウツボカズラの購入(販売店)

ホームセンターではひょうたん型ウツボカズラが販売されていますが、珍しいウツボカズラの場合は、ネット(ヤフオク、食虫植物専門店等)で購入すれば手に入ります。

ウツボカズラの品種・種類(グループ)

ウツボカズラは低地から標高3000mと広範囲に自生。種類は170種類以上確認されている。

グループ主な品種名備考
低温乾燥Nepenthes alata
Nepenthes truncata
Nepenthes ventricosa
Nepenthes veitchii
ホームセンター等で販売されているalataもこの種に属する。
暑さ、寒さに耐性がある個体が多いので、日本でも育てやすいです。
高温多湿Nepenthes ampullaria
Nepenthes albomarginata
Nepenthes bicalcarata
Nepenthes merrilliana
Nepenthes northiana
Nepenthes rafflesiana
Nepenthes sumatrana
熱帯ジャングルに自生。
寒さに耐性がないので、真冬は加温させます(最低15℃以上)
暑さには耐性があるので、真夏でも冷房で下げる必要はなく、
高温多湿の日本でも育てやすいウツボカズラ。
冷涼多湿Nepenthes bongso
Nepenthes edwardsiana
Nepenthes hurrelliana
Nepenthes macrophylla
Nepenthes rajah
Nepenthes lowii
Nepenthes lamii
Nepenthes villosa
高地性ウツボカズラ。栽培難易度は難しく、
大きく育てるには高度な技術を必要とする個体が多い。

ウツボカズラの育て方・栽培

先程述べた通り、ウツボカズラは種類が多すぎるため、低地性なのか高地性(ハイランド)かで育て方が大分異なります。

日照は夏は強すぎるので、50%以上遮光したほうがよいでしょう。LEDライトでも問題ないです。

湿度管理は、低地性・高地性問わず多湿で管理するようにし、最低でも湿度50%以上は保ったほうがよいです。

温度管理は、低地性ウツボカズラは日中最高35度、夜間は20℃程度ぐらいの範囲でしたら問題なく育ちますが、日本の冬は夜間冷え込むので、冬に関しては最低でも15℃以上加温する必要があります。

高地性ウツボカズラの温度管理は少々面倒で、自生地では夜は冷え込み気温が下がるので、栽培環境下でも夜の気温を下げて、夜と日中の気温差(約5℃~10℃)をつけなくてはならないです。そのため、日本においての栽培は夏が鬼門になります。

高地性のウツボカズラは栽培が難しいですが、その分魅力的な捕虫袋を備える個体が多いです。

ウツボカズラの種類(品種)

ネペンテス・アラタ

ウツボカズラ アラタ
ウツボカズラ アラタ ダークレッド

ネペンテス・アラタ(Nepenthes alata)とは、フィリピン広範囲に自生している食虫植物(ウツボカズラ属)。ひょうたん型ウツボカズラでホームセンターでよく見かけます。ウツボカズラといえば真っ先にこの品種を思い浮かべることでしょう。

ちなみにポケモンのウツボットのモデルとなったのがこの品種と言われています。

ネペンテス・アラタで最も普及しているのがグリーン色のノーマルタイプ。ホームセンターで販売されているアラタはグリーン色タイプがほとんど。 グリーン色以外ですと、斑点系、レッド系などバリエーションに富んでいます。

ネペンテス・ダイエリアナ

ウツボカズラ ダイエリアナ2
ウツボカズラ ダイエリアナ1

ネペンテス・ダイエリアナ(Nepenthes Dyeriana)とは、100年以上前に作り出された人口交配種の1つ。 親が「northiana、rafflesiana、 veitchii、maxima」の原種4つ以上から作られているようです。

ネペンテス・ダイエリアナ(Nepenthes Dyeriana)は、捕虫袋は30cm以上とトップクラスの大きさを誇り、その大きさをリアルで見れば圧倒されることでしょう。玄関前等に置いておくと、歩行者が思わず振り返るレベルと思っていいです。

以前、家の前に置いておいたら、近所の人や歩行者の人が話しかけてきましたね。 原種ですとネペンテス・トランカタ、ネペンテス・メリリアナも捕虫袋の大きさは最大級になりますが、これらの品種は成長スピードが遅く、後者は栽培が難しいです。

ネペンテス・ベントリコーサ

ウツボカズラ ベントリコーサ1
ウツボカズラ ベントリコーサ2

ネペンテス・ベントリコーサ(Nepenthes ventricosa)とは、フィリピンに自生しているウツボカズラ原種の1つ。日本では第二次世界大戦前より導入されているようです。ネペンテス・ベントリコーサ(Nepenthes ventricosa)は、斑点系、レッド系、クリーム色など、バリエーションに富んでおり、特に在来系と呼ばれる種は捕虫袋がクリーム色で綺麗なので、ウツボカズラの中でも人気が非常に高い。 昔は安くで購入できたみたいですが、業者が廃業したことにより、現在では数万の高値で売買。

ネペンテス・ボングソ

ウツボカズラ ボングソ

ネペンテス・アラタ(Nepenthes bongso)とは、スマトラ中央部の高地性に自生しているウツボカズラ原種の1つ。パープル色に染まるので非常に美しいです。 高地性グループのネペンテスでは比較的栽培は容易と言われておりますが、それでも冷涼多湿の環境を維持しないと大きく育てるのは困難でしょう。

雑記

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